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「アイドルに費やす金銭欲しさ」 1億7000万円横領の罪問われる元町職員に懲役8年求刑

 町立南伊勢病院などから約1億7000万円を横領した罪に問われている南伊勢町の元職員の裁判が13日、津地方裁判所で開かれ、検察側は懲役8年を求刑しました。

 起訴状などによりますと、南伊勢町元職員の廣出翔被告(41)は、上下水道課に所属していた2016年から2019年までに、銀行口座から1900万円余りを着服したほか、その後、勤務していた町立南伊勢病院では2022年までに1億5000万円あまりを着服し、合わせて約1億6985万円を着服したとして業務上横領の罪に問われています。

 2022年から始まった公判で廣出被告は起訴内容を概ね認めているものの、横領した金額について争う姿勢を見せています。

 津地方裁判所で開かれた裁判で、検察側は約7年間で697回にわたり横領を繰り返したことを指摘し、「アイドルなどに費やす金銭欲しさに多額の現金を得ようと考え、動機が極めて自己中心的」としました。
 
 また「横領の金額を争っているばかりか、南伊勢町職員の会計職務のずさんさを批判するかのような言動は見苦しい限り」などとして、廣出被告に懲役8年を求刑しました。

 一方、弁護側は「横領した現金のうち約1154万円を町に返還しているほか、懲戒免職となるなど社会的制裁を受けている」などとして寛大な判決を求めた上で、改めて検察側が主張する横領の金額について一部に誤りがあることを主張しました。

 判決は5月8日に言い渡される予定です。

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