三岐鉄道の列車で野菜を卸売市場へ 往復3時間が30分 販路ない農家の収入アップへ
農産物販路を持たない農家などの収入アップにつなげようと、三岐鉄道の列車を使って卸売市場に野菜を出荷する実証実験が5日に行われました。
小規模農家や農業に携わる障がい者施設の収入向上などを目的に、生産から販売までのプロセスを管理する流通体制をつくろうと、三十三総研が三重県の委託を受けて実施したものです。
実証実験は、いなべ市から四日市市にある北勢地方卸売市場へ、野菜の出荷において三岐鉄道の一般列車を使って運びコストなどを検証するものです。
5日は、農家が生産したキャベツ2箱を西藤原駅から列車内に積み込みました。
市場への出荷は、農家が車で往復3時間かけて行っているということですが、駅までの往復だけだと30分ほどと大幅に時間が短縮でき、物流コストとCO2排出量の削減が期待できるということです。
三十三総研主任コンサルタントの福井慎吾さんは「課題意識を持っているので一つのきっかけになれば」と話していました。
四日市市の近鉄富田駅まで列車で運ばれた野菜は専用のトラック便で市場に運ばれ、6日朝のセリにかけられました。