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「これ以上の苦しさはない。がんばっていける」水温8℃ 身を切る冷たい風 恒例の寒中水泳に30人参加

 真冬の海で伝統の泳ぎを披露しました。江戸時代から伝わる、三重県津市発祥の古式泳法「観海流」による恒例の寒中水泳が13日、津市の阿漕浦海岸で行われました。

 観海流は、江戸時代末期、津藩に取り入れられたもので、平泳ぎを基本泳法にしながら、速さよりも長く泳ぐことに重点を置いています。

 この日は、地元の関係者や津高校水泳部の部員など約30人が参加。午前9時の津市の気温と水温はともに8℃ほどと例年並みでしたが、身を切るような冷たい風が吹く中、参加者らは泳ぎを披露しました。

 さらに、津高校水泳部が番傘を手に沖合へ進み、立ち泳ぎのまま「観海流寒中水泳」と1文字ずつ書かれた傘を広げると見学者から拍手が送られていました。

 最年少の参加者は「最初は冷たかったが、最後のほうになってきたら楽しかった」、高校生は「これ以上の苦しさはないと思うので、どんな練習もがんばっていける」などと話し、泅水術(しゅうすいじゅつ)観海流の上杉初男会長は「今は災害が非常に多いので、災害のない平穏な1年になることを、泳ぎながら祈った」と話していました。

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