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女性に大声で怒鳴り廊下まで引きずり出す 県の特別監査後も虐待 障害者施設「三重県いなば園」

 津市にある障害者施設の「三重県いなば園」で、職員による入所者への虐待が相次いだ問題で、三重県が施設に特別監査をした後の6月、利用者への虐待があったことが明らかになりました。

 三重県の外郭団体三重県厚生事業団が運営する「三重県いなば園」を巡っては、去年までの3年間で職員が入所者に馬乗りで殴ったり、重度の知的障がいのある中学生の腕を引っ張ったりするなど、3件の虐待が確認されています。

 三重県は去年12月から今年の3月にかけて特別監査を行って事業団に改善を指導し、園は8月に県へ改善計画を提出しました。

 しかし、園では県の特別監査を受けた後の今年6月に再び、利用者への虐待が起きていたことが明らかになりました。

 県や施設によりますと、職員が知的障がいのある利用者の女性に対して大声で怒鳴り、部屋を清掃する際に女性を部屋から廊下まで引きずり出したということです。

 19日に定例会見を開いた一見知事は、再発防止に取り組む中で再び虐待が起きたことについて、「園の対応の甘さが出ている可能性がある。改善計画で十分なのか精査をしていく。専門家にも議論してもらい二度と起こらないようにしてもらいたい」と話しました。

 今回の事案を受け、園を運営する三重県厚生事業団の井戸畑真之理事長は、「今一度、職員ひとりひとりが虐待防止に対する意識を高め、虐待を起こさない、起こさせない施設となるよう早急に取り組みを進めていく」と話しました。

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