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調達困難な萬古焼の原料ペタライト 産地のジンバブエ駐日大使が製造現場視察

 三重県四日市市の特産品、萬古焼の製造に欠かせない鉱石が不足していることを受け、唯一の輸入先であるアフリカのジンバブエ共和国の駐日大使が9日、四日市市にある萬古焼の製造現場を視察しました。

 萬古焼の原料である「ペタライト」を巡っては、中国の企業がジンバブエの鉱山を買収するなどして調達が困難となっていることから、去年10月、萬古焼のメーカーでつくる組合のメンバーが、三重県の一見知事に対して確保支援などを求めた要望書を提出しました。

 四日市市にある「ばんこの里会館」を訪れたジンバブエのスチュアート・ニャキョチョ駐日大使は、職員らの説明を聞きながら萬古焼の売り場や展示を見て回りました。

 陶磁器に絵を描く「絵付け」も体験し、世界遺産であるグレートジンバブエ遺跡を丁寧に描いていました。

 その後、ニャキョチョ駐日大使は、市内にある萬古焼の製造現場を訪れ、製造過程について萬古陶磁器工業協同組合の熊本哲弥理事長から説明を受けました。

 熊本理事長は「今後の地場産業の発展に向け、これからもペタライトを安定的に供給してほしい」と要望しました。

 ニャキョチョ駐日大使は「ペタライトを使用した多様な萬古焼があるとわかり感銘を受けた。伝統産業発展のために尽力していきたい」と話していました。

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