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切磋琢磨する2人のエースで甲子園春夏連続出場へ 三重・宇治山田商業高校

 夏の高校野球三重大会が5日に開会式を迎えます。三重大会の注目校、大会第4シードの宇治山田商業高校を紹介します。

 県内では「山商」の名で親しまれている宇治山田商業高校。

 今年の春、16年ぶりにセンバツ高校野球大会に出場し、甲子園で勝利を挙げました。

 村田治樹監督は「もう一度このチームで甲子園戻って戦いたい。本当の意味の強いチームになって向こうで戦いたい、という思いで練習しています」と夏の大会に向け、選手に期待をかけています。

 甲子園での戦いを振り返って、伊藤大惺主将は「小さい頃から夢見て目指してやってきた場所。勝った瞬間、アルプスの声援がすごく大きく聞こえました。甲子園で校歌を歌うことができ、すごく気持ちよかったです」と甲子園への思いを語りました。

 打者主軸の一人でもある泉亮汰選手は「センバツでは1試合目だったので、甲子園にいるのがすごく長く感じて、その綺麗な景色に感動しました。その日は寒かったので、次は暑い日に行きたい、甲子園の舞台にもう一度立ちたいです」と春夏連続出場を狙います。
    
 創部100年以上の伝統があり、今年のセンバツを含めると春夏合わせて5度の甲子園出場を誇る宇治山田商業高校ですが、夏の甲子園の舞台に最後に立ったのは17年前の2007年と、長い期間遠ざかっています。

 去年の夏は決勝まで駒を進めましたが、決勝でいなべ総合学園に逆転で敗れ、夏の甲子園にあと一歩届きませんでした。

 もう一度、あの舞台に立つために。選手たちは甲子園から帰ってきた2日後、5時間にわたるミーティングを行い、夏の優勝を誓いました。

 17年ぶりの夏の甲子園を目指す今年の山商は、レベルの高い投手がそろい、ミスも少なく、守備力が高いのが特徴です。

 中でも注目は2人の3年生ピッチャー。最速144キロのストレートに、多彩な変化球で三振を取る中村帆高投手。そして、安定感がありコントロールの良さを武器に試合を作る田中燿太投手です。

 2人は、去年の秋からエースナンバーを奪い合ってきました。

 中村投手が「同じ投手で、1番仲の良い友達でもあるんですけど、そこは勝負なので、自分がエースをとるという気持ちで、お互い勝負しています」と話すと、それに対して田中選手は「春センバツで1番をもらえたのは嬉しかった。ただ、センバツでは僕より中村帆高の方が良かったのは目に見えてわかるので、もっと自分を追い込んで、自信もって夏の大会に臨めるようにして、僕と中村の2人で甲子園にいけたら一番嬉しいです」とライバルを意識しながらも、力を合わせて夏の大会を戦い抜く意気込みを語りました。


 それでも中村投手は「次は、自分が絶対にエース番号をとって、夏の甲子園で投げたい」と背番号1に強い意欲をのぞかせます。

 村田監督は「三重県で優勝するのは簡単ではないとわかっているつもりなので、甲子園に戻りたいという気持ちを持った上で、一戦一戦を戦っていきたい」と目の前の一戦に集中を意識しています。

 春から夏へ。山商の粘り強い野球で夏の優勝へかけあがります!

 三重テレビ放送では、高校野球三重大会の模様を1回戦から決勝まで、生中継と生配信でお伝えします。

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