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きゅうり、ミル、まつ菜を船に乗せ二見浦へ 「津波が急に来たら見るな、待つな」 海の安全祈る

 過去の津波での犠牲者を供養し、海と地域の安全を祈願する神事が20日、三重県伊勢市の二見興玉神社にある龍宮社で営まれました。

 江戸時代の寛政4年5月15日、この地域は大津波に襲われ、民家の大半が流される未曾有の被害に見舞われましたが、村人たちが助け合って立ち直ったと伝えられています。

 犠牲者を供養し二度と災害が起きないよう、海と地域の安全を願う神事「郷中施」は、旧暦の5月15日に毎年開かれています。

 この日は地域住民などが参列し、神事が執り行われた後、神職らが神社の前に広がる海岸で木の船に載せられたきゅうり、海藻のミル、まつ菜などを海に流して安全を祈りました。

 お供え物には「津波が急に来たら見るな、待つな」といった先人からの教えが込められています。

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