「大杉谷は非常に高度な救助技術を要する」 登山シーズンに向け 山岳救助隊の指定式
多くの登山客が訪れる春山シーズンを前に、山での遭難事故に備える山岳警備隊の指定式が、16日、大台町の大台警察署で行われました。
管内に年間5000人ほどの登山者が訪れる、人気の登山道大杉谷などを有する大台警察署で、毎年、大杉谷の山開きを前に行われているもので、今年は17人の署員が指定を受けました。
指定式では、伊藤勝彦署長が情報収集の徹底や、訓練による装備品取り扱いの習熟などを指示したうえで「救助活動は危険と隣り合わせ。現場活動は慎重に行い、二重遭難の絶無に期していただくようお願いしたい」と訓示しました。
大台警察署管内では去年3件の山岳遭難事故が発生し、このうち2人がケガをしていて、今年もすでに姫越山で道に迷った1人が救助されています。
横山元英隊長は「大杉谷は、非常に高度な救助技術を要する登山道ですので、隊員の練度、救助技術の向上に努めてまいりたい」と話していました。
山岳警備隊では、本格的な登山シーズンにむけて救助訓練などを重ね、万が一の遭難事故に備えるということで、登山者には充分な装備と登山アプリなどの活用を呼びかけています。