「古い家があって逃げ道も難しい」 三重短期大学が入学の4月にあわせて津波避難訓練

南海トラフ地震の発生が心配される中、津市立三重短期大学で、24日、津波を想定した避難訓練が行われました。
三重短期大学は海や川に近く、海抜1.7メートルの地点にあることから、東日本大震災の翌年の2012年から毎年、地震や津波を想定した訓練を実施しています。
24日は学生や地元の自治会関係者など合わせて約200人が参加し、まずは大学が津波避難ビルに指定されていることを受け、屋上への避難経路を確認しました。
その後、津市内で震度7の地震が発生し、1時間後に津波が到達することを想定した、避難訓練が行われました。
理論上、最大の南海トラフ地震が発生した場合、津市では最大6mの津波が想定されています。
三重短期大学は津波避難ビルに指定されていますが、屋上に避難できる人数には限りがあることから、海抜22mの高台にある三重県総合文化センターを目指して徒歩で避難し、約30分で避難が完了しました。
参加した生徒は「けっこう古い家があって、逃げ道も難しい」「声をかけあうことが大事と思っていて、道を率先して教えたり、危険なところは声かけが大事」などと話していました。
関係者は「学生が入ったばかりのときに、分からない場所でも避難経路が分かるように4月に避難訓練を行っている。今後も地域と皆さんと一緒に訓練をしていきたい」と話しています。
南海トラフ地震については、三重県が被害想定の見直しを進めていることから、三重短期大学では新しい被害想定をもとに避難訓練の改良も検討したいとしています。