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デスク席から(97) 苦難の人生を1冊に

細々とですが、20年以上ハンセン病問題の取材を続けてきました。
これまでに50人以上の元患者の方に話をお聞きしてきたでしょうか。
取材対象の多くは三重県出身者でした。
「荷物を運ぶように(療養所に)連れてこられた」「法律の廃止がもっと早ければ故郷に帰れたのに…」「ふるさとの事は思い出さないようにしている」「差別をする生き物は人間だけだ」…それらの言葉には多くのものをつきつけられ、また考えさせられました。行動にうつさねば、という思いも。
これまで12本のドキュメンタリーを制作してきましたが、三重出身者の皆さんの言葉を文字としても残したいという思いに駆られ、このほど冊子を発刊しました。
長島愛生園三重県出身者の証言録「島の記憶 生きた記録」の増補版です。
岡山県の療養所で暮らす三重県出身者10人と、入所者自治会長の中尾伸治さん、それに三重県で長年ボランティアに関わった寺田一郎さん(故人)の体験談を収録。
取材にご協力頂いた入所者の皆様と、発刊に際してサポート頂いた個人・団体の方々にお礼申しあげます。
愛生園入所者の平均年齢が88.6歳と高齢化が進んでいますが、まだまだハンセン病に対する差別は根強くあります。
いわれなき差別を受けた怒りや苦しみ、願い…そんな生の声を知ってほしいと思います。
現在、この冊子を無料で配布しています。
希望される方は、215円分の切手を同封し、郵便番号とご住所、お名前を明記の上、以下までお申し込みください。

〒514-0063
三重県津市渋見町693-1
三重テレビ放送 報道制作局 小川秀幸 宛
おひとり様1冊でお願いします。ゆうメールで発送します。
発行部(冊)数がなくなり次第終了となります。

なお、県内市町の14の図書館でもご覧いただけます。

報道制作局 小川秀幸

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